せんだい不登校シンポジウム 開催致しました

11月22日は仙台市役所において みやネット(多様な学びを共につくる・みやぎネットワーク)と 仙台市超党派の議員の皆様、 教育委員会の先生方とともに 文部科学省・大野照子氏をお迎えし【せんだい不登校シンポジウム】を開催致しました。

仙台は 宮城の中心 東北の要。
仙台の学びが変わっていくことは 大きな影響をもたらすことは間違いありません。

つなぎの会員も実は複数名仙台にもいて 仙台の居場所の少なさを以前から感じていたところでした。
また 仙台市から つなぎまでわざわざ不登校の相談に見える方もいて(気仙沼と仙台は同じ県内でありながら 片道120キロ 高速で二時間かかります。どれだけ 切羽詰まったものであるか ご想像がつくと思われます。) 
仙台の不登校の課題は もはや仙台だけのものではありません。

みやネットとしても 喫緊の課題として ここ一年くらいの間に仙台市教育委員会へ不登校関連の要望書を提出し 懇談会を持って参りました。その要望のひとつ 特例校の設置でしたが「ろりぽっぷ学園」さんが引き受けてくださることになり嬉しく思っています! 本当に良かったです!

しかしながら 教育機会確保法に基づき 民間のフリースクールなどの情報を親の方に伝えること (居場所マップを白黒でもいいから 仙台市の各家庭に配ってほしいと当事者の側に立って願いましたが 首を縦にはふってはいただけませんでした。親の会につながるだけでも どんなに救われるか 自死に至らない方向へ導くことが可能か 考えていただきたいと心から思います) フリースクールなどへの公的な支援などなど課題は山積みです。(息も絶え絶えになりながら 居場所の仲間は踏ん張ってくれています。身を削ってでも 頑張るのは 目の前の子どもたち 親たちを見捨てることはできないからです。)

そして 何より 寄せられてくる相談内容が あまりに当事者の気持ちに寄り添わないケースになっていることが多く 変わらないもどかしさをずっと感じてきたところでした。 不登校の課題は 当事者に寄り添うことなく 解決はしない! 自明のことです

宮城県では 自民党に確保法の調査チームが2019年に立ち上がり 2020年11月に文科省の方をお呼びして県議会庁舎において みやネットと共同で確保法の講演会を行いました。現在も宮城県の不登校の子どもたちのために 日夜活動して下さっております。

この宮城の流れを仙台にも! との思いで この度 文科省・大野照子氏を仙台にお呼びすることが叶いました。

五年前につくばの教職員支援機構(昔の教員研センター)に三年間 勤務されており日本の教育を牽引されてきたお一人であることが推察されます。
このコロナ禍の隙間を縫ってリアルにお呼びできたことは本当に奇跡的なことでした☺️講演会の前後にも直に文科省のお考えを聞くことができたのも本当に嬉しいことでした。

確保法の周知を進めたいと思う大野さん 文科省の意向と みやネットが目指したい方向は確実に一致していると 実感致しました。
(確保法については 教職員組合の先生方も周知を望んでいらっしゃる方々が多いと聞きます)
だとすれば 批判だけするのではなく 何をどうしていけばいいのか本当の意味で子どもを真ん中に 当事者の側に立った解決の方向へと官民が連携して進めていくことが ますます重要であると考えます。

大野氏の一時間にわたる講演会は確保法の内容を説明するだけでなく現場とのギャップを述べられておりました。 確保法の三年見直しの時期に これまで毎年行われている「不登校・問題調査」にあわせて 初めて 不登校の子ども・親を対象にした調査を行ったとのこと。

子どもが感じる不登校の原因の(複数回答)の三割が先生であったことも 事実として浮かび上がってきました。(これは単に先生が悪いというのではなく対応をもう一度考えてほしいとの見方をしていただきたいとのことでした。本当にその通りだと感じます。回収率が悪かったとのことですが 民間と協力したらもっと回収・広報の効果もあるかも知れませんね。)

嬉しかったのは 4000人アンケートを手渡ししたいと持参したのですが 既にご覧になっていたとのこと。文科省内で共有していただいたことに安堵しました。
また 4000人アンケートが今回の調査と同じような数値の結果になっていたと聞き 4000人アンケートの客観性も評価され 嬉しかったです。(ご協力いただいた皆様本当にご協力ありがとうございました!)

後半は 中村がコーディネート役で 不登校体験のもつ若者と当事者のお母さんにシンポジストとして登壇いただきました。
どちらも武山理恵さん(ふとうこうカフェinせんだいみやぎ) 坂井純也さん(こころのテラス)に救われたと語るお二人。特にお母さんが語る お子さんが学校に行けなくなってからの様子は 命の瀬戸際に立たされたものであり その場にいる誰もが涙なくしては聞くことができないものでした。 武山さん 坂井さんにも急きょ マイクをお渡ししてお二人との関わりをお話していただきましたが 受け入れる側の思いにも 心から共感しました。 お二人がみやネットの仲間でいてくださることが本当に有り難く 仙台にこのような場があることが どれだけの救いになっていることだろうと 胸が熱くなりました。

(仙台でのみやネットの団体も増え続けています!全部で13団体になりました!会員数が増え 活動が広がってきたこととも相まって 代表を共同代表という形で 武山理恵さんにも担ってもらうことになりました! とても心強いです!☺️)

このような貴重な場を共に作って下さった仙台市議会・超党派の世話人の議員の皆様に心から感謝しております。
仙台・宮城の子どもたちのために微力ながら頑張っていきたいと思います。
これからも どうぞよろしくお願いします!

中村みちよ