奥州市・教育機会確保法の講演会

12月18日は全国ネット(登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク)主催による文科省キャラバンで福島に続き、二回目の開催となりました。
この日は気温も低く雪が積もるなか、岩手県南中心に多くの方々にご参加いただきました。

気仙沼~奥州市は車で一時間ちょっとの距離ですが、道路状況が心配だったため、急遽バスと新幹線を使っての移動。

偶然、一ノ関の新幹線ホームで講演会講師の大野照子さんによく似ている方がいるなあと思ったら、なんとご本人!
雪のことが心配で一ノ関に前泊したとのことでした。

講演会講師の大野照子さんは昨年4月から文科省に勤められていて、前日に開かれた東京での「多様な学びを創る議員連盟」の会議でもお会いしたばかり。
「現場の声をもっと聞きたい」と語る大野さんに新幹線や控室でもお話でき、とても貴重な機会になりました。

今回の文科省キャラバンはもともと、奥州市の宍戸議員さんが確保法の学習会をしたいと講師に私を呼んで下さったことがきっかけとなったもの。

奥州市の議員の皆様のご尽力と、実行委員長を務められた後藤かおりさんの熱意が実を結び、岩手で初の教育機会確保法の学習会を開くことができました。
(ひとりでも多くの方に知ってもらいたいと撒いたチラシは7000枚以上! 奥州市でも広く親たちのこれからつながりが生まれてくると思います!)

大野さんからは文科省の取り組みについてのご講演。
○不登校数の状況
  中学生は今や20人に1人。
  原因は身体症状3割、先生のことが3割。
  (先生のことについては学校側からの調査では1,3%。この差異をしっかり国も受け止めなくてはいかなくてはならない)

「不登校は子どもの学校への挑戦状」
学校が変わっていかなくてはならない。
  
※各地の取り組みの例
・広島での取り組み 県内でオンラインでつながる仕組みを進めている
・秋田 自作のオンライン教材を使って出席扱いにする校長も出てきている
・草潤中学校 担任を子どもの希望制に

 
○つなぎの高校生のシンポジウム
不登校になる前の話や、つなぎに来てからなど、私の質問に対して答えていく形式で進めました。

質疑応答や最後のなかでの彼の言葉をいくつかご紹介します。
「このような講演会や集まりを小さくてもいいから岩手でどんどんやってくれたら、不登校で悩んでいる子どもたちがもっと楽になると思う」
「校内フリースクールに通う子どもたちは、普通に教室で勉強している子どもたちから見たら『ずるい、なんでこの子達ばかり』と思われる。言葉が過ぎるかもしれないけれど政策として甘いのではないか。学校以外の安心できる学び場が必要なのではないか」
「学校やフリースクールやサポートセンターなど教育機関が連携して不登校の子どもたちが罪悪感を持たないで学べるようにしてほしい」

率直な彼の意見に頷いて聞いてくださる方も多くいました。
言葉の一つ一つから彼の成長を感じられ、とても頼もしく感じました。
大野さんもとても勉強になったと言ってくださって、もっとこのような子どもたちの声を聞きたいとおっしゃってくださいました。

今回は議員さん・教育委員会の方々の参加も多く、今後不登校の子どもたちのことを考えていく上で「確保法」を基本に据えることができると思います。
奥州市・岩手の子どもたちが生き生きと学べることができるよう、今後も学び合いながら連携できたら嬉しいと思います。

私自身にとっても大きな学びの機会になりました。
大変ありがとうございました。